◇昔のПсиニュース◇
(Псиニュースの過去ログです)

◇平成16年04月◇

04月10日:Toshi+HOH騒動
04月08日:M:tGの次期エキスパンション+Unglued II
04月03日:FOOL'S MATE、御乱心

 


平成16年04月10日 Toshi+HOH騒動

 Say Anything 傷付けあうコトバでも。こんばんは、Псиです。かつてXのヴォーカリストとして一世を風靡し、現在は孤高のアーティストとして老人ホームや体育館で細々と活動しているToshiが、なんだか大変なことになっている様です。今日はGLAYのニューシングルとヴィジュ的アイテムリリース法の相関関係についてお話する予定でしたが、そちらは後日に回すかメモに繰り下げるかすることにします。
 X、あるいはX JAPANというバンドは、元々リリースのスパンが長すぎるバンドでした。ソニー在籍時こそ、デビューアルバム「BLUE BLOOD」リリースから「Jealousy」リリースまで2年3ヶ月という驚異的な短期間で繋ぎましたが、「Say Anything」はヴォーカルに納得が行かないままレコーディング期間を終了し、さらには「Jealousy」にくっついてくる予定だった29分の大作「Art of Life」を削ってのリリースという相当に削った結果でした。ちなみに、その「Art of Life」のリリースはJealousyの2年後になります。
 海外展開を目論んだ活動を始めたX JAPANは更にリリース期間が伸び、その間に各メンバーはソロ活動を行うことになります。その中でも目立ったのは、持ち前のポップさとへんてこさを押し出したhideと、そしてアイテムが普通に聴きやすかったToshiでしょう。聴きやすさではheathも負けていない筈ですが、あまりに後発だったせいか、最初のアイテム「失われたTreasure∞Land」のクリップの世界観がなんとなくhideと被っていた為か、いささか歌声に癖があるのが災いしたのか、その後もタイアップには恵まれながらも世間的にあまり波及しませんでした。
 ・・・そんなheathファンの戯言は置いて、話を進めましょう。Toshiは、X JAPAN在籍時に4枚のアルバムをリリースしています。それらのアルバムの傾向をまとめてみましょう。

  • maid in HEAVEN・・・ファースト。ゲストも豪華、曲調も多彩、良し悪しを別に言えばToshiが歌っていることが最大の特徴といえるアルバム。Xの様なメタル・あるいはヴィジュ的な曲は皆無で、全体的におとなしめ。XのToshiを浮かべて買ったファンは驚き必至。
  • MISSION・・・セカンド。ファーストアルバムをリリースした後、「Toshi with NIGHT HAWKS」として、シングル3枚をリリース。そのシングル3枚がポップで聴きやすく、メロディを重視したものであるのに対し、アルバム「MISSION」収録曲はかなりロック色が濃くなる。また、3枚のシングルの中でも、最もキャッチーで一般的にも有名な曲「PARADISE」が収録されず、アルバムを狙っていたファンは当惑。
  • GRACE・・・サード。前作までのロック色は掻き消え、アナログな音色が増える。また、前作までと違い、全曲作詞を手がける。メッセージ性が多分に強くなり、単語に「宇宙」とか「希望」とかのコトバが乱舞し始めるが、おかしな先入観さえ無ければ充分に許容範囲内。Toshiの声を聴きたいヒトなら、普通に好きになれるアルバム。鬱度は「ゼーレ、魂の座」が終わった直後のシンジくんくらい。
  • 碧い地球の旅人・・・アナログというよりも直球で癒し系な音、徐々に増していた内向性が一気に爆発した歌詞など、明らかにアレ。他人が作詞していることも大きいとはいえ、アルバム全体の雰囲気が前3枚とは全く別物。

 あくまでПсиの主観に過ぎませんけれど。上のアルバム4枚を順番に聴くと、徐々に壊れていく様が見てとれると思います。それでも、「GRACE」までは普通に聴けるアルバムだと思うのですが・・・「碧い地球の旅人」ではAir辺りのシンジくんくらいに追い詰められている様がよくわかります。これがインタヴューの度に「内面が」「宇宙が」と繰り返していた遠藤遼一(ex.SOFT BALLET)みたいに、広がりすぎた精神世界を持ちつつも別に破綻した素振りは無いとかであれば話は別ですが、そういうわけでもなさそう。
 その後、X JAPANの解散ライヴも終わった次の年に「セミナーによるマインドコントロールを受けている」報道、俗に言う「洗脳報道」がワイドショーで流れます。横綱の貴乃花が整体師から洗脳を受けていたという報道があった直後だったこともあり、ワイドショーはちょっとした「洗脳」ブーム。もちろん、正常な思考・判断ができないまでに肉体的・精神的に追い詰めた後、あるドグマ・価値観を叩き込むという、本来の意味での「洗脳」では無いですが、ともあれ自己啓発セミナーを開催するグループ「レムリアアイランド」と関係を持ったTOSHIがワイドショーに出てはアレな発言(正論による全否定)を繰り返していました。。

 セミナーを繰り返して突き抜けてしまったToshiは、「詩旅」と称してギターを持って全国を行脚。Xに在籍していたかつての自分を振り返り、「本当は虚しかった」「人気のあるメンバーに嫉妬さえしていた」「声にも顎にもコンプレックスを持っていた」「そういう、価値観にがんじがらめになるのは馬鹿らしい」「決まりごとに縛られる必要はない」という様な語りを入れながら「君はいないか」「自分〜抱いてやりたい〜」などの曲を熱唱する日々を送っていました。
 これだけであれば、突き抜けてしまったアーティストが好き勝手やっているだけで、特に問題はなさそうです。しかし、03月31日にTOSHIの現在事務所であるトシオフィスに在籍していた元スタッフが、TOSHIの活動を支持したことを悔い、トシオフィスとハートオブホーム(旧:レムリアアイランド)告発するを立ち上げました。
 そして04月08日の昼、ついにホームオブハートの施設に立ち入り調査が入り、児童と乳児を5人保護したそうなのです。ちょっと記事を見てみましょう。

 自己啓発セミナーなどを主催する栃木県那須町の「ホームオブハート」(加田順子代表)で子供が虐待されているとの通報があり、栃木県の県北児童相談所が8日までに、児童虐待防止法に基づき立ち入り調査し、施設にいた児童と乳児計5人を保護した。乳児は段ボールに入れられ、児童らが育てていた。児童らは肉体労働をさせられ、食事が午前1、2時になることもあったという。児童らは就学年齢に達していたが、通学していなかった。

 通報した弁護士は9日、日弁連に人権救済の申し立てをするとともに、損害賠償や刑事告発を検討する。 (時事通信)

児童と乳児5人保護=自己啓発セミナー会社の施設で−相談所、立ち入り調査・栃木[Yahoo!JAPAN 国内トピックス→児童虐待]

 あーあ。この後の事態は、もう泥沼の一言。Toshiは報道を「元事務所員が仕組んだ悪どいこと」とする声明を発表し、そうした発言に対して弁護士の紀藤正樹先生が警告書を出し・・・。どうでもいいですが、Toshiの声明は改行無しでひどく読みづらい上、後半は必要以上にMASAYAを持ち上げているせいで、Toshiの意思に反して尋常じゃなさをひしひしと感じるのですけれど。穿った見方だとおっしゃる方は、long interviewのコーナーをご覧下さい。過去を振り返り始めた辺りから言ってることがほぼ一緒ですから。詩旅の語りでも似た様な話をしているみたいなので、そんなにMASAYAが大事ですかという感想を抱くのも仕方の無いところだと思います。
 Псиは「碧い地球の旅人」で完全に見切りをつけてしまったので、その後のCDを知りません。MASAYAがプロデュースという時点であまり聴く気がしませんし。でも、本人はXに対して素知らぬ素振りで泥を投げ続けていますし、YOSHIKI御大も韓国のバラードの貴公子だかにXの曲を歌わせたりと、舞台の上のヒトたちはファンが持っているXのオモイデを壊したくて仕方がないみたいです。もちろん、そんなことをすればするほど余計に美化されるのがオモイデというものですけれど・・・この後、Toshiは一体どうなってしまうのでしょうか。引退もほのめかしていると報道されていますが、本当に引退するつもりではないでしょう。Псиは、今と同じ様に適当に見守ろうと思います。

 Псиは、突き抜けるのも突き抜けたヒトについていくのももちろん勝手ですが、警察沙汰になったら流石におしまいだと思います

 

平成16年04月08日 M:tGの次期エキスパンション+Unglued II

 タイトルに「WotC御乱心」を考えましたがやめました。こんばんは、Псиです。今日はヴィジュのお話ではなく、「Magic the Gathering」のお話です。元々カードを箱で買うわけでもなく、大会に出るわけでもなく、たまにパックを買いながら年に数回辻プレイをしている様なПсиのこと、M:tGの話題なんてゲーム外に追い出されてしまって当然ですが。
 そんなПсиがだらだらとM:tG関連のサイトをチェックしていた時のこと。Ungluedの第二段が出るという記事を見たПсиは、すぐに日付をチェック。案の定「Thursday, April 1, 2004」とあったので、ただの笑い話だと思っていました。
 しかし。どうやらUngluedの第二段「Unhinged」は本当に出てしまう様です。Ungluedといえば、1998年の08月に発売されたカードセット。テーマは「馬鹿」かつ「笑える」ことというこのセットは、本当に突き抜けたカードばかりでした。「islandwalk」や「swampwalk」をもじった「denimwalk」、破って使うのが前提の《Chaos Orb》召還コストがBBBBBBBBBBBBBBBな上に2枚で1体の99/99飛行クリーチャーなどの馬鹿げたフィーチャーやカードが満載。また、ダイスロールやコインフリップを多用した、運の要素の強いカードセットでもありました。
 Ungluedは、元々M:tG5周年の記念として世に出たものでした。時代はRath Block、競技としてのMagicが歩き始めた頃です。Webでデッキやカードの情報が流通し始め、メタゲームが普遍的なものとなり、壊れたカードにはとんでもない価格が付き・・・カジュアルプレイでも「好きな色」や「好きなカード」ではデッキを組まず、「強いデッキ」や「勝てるデッキ」が使用され始めた頃です。プロデューサーであり、数多くのエキスパンションで開発リーダーを務めるMark Rosewaterは、当時「Magicは5年間で大事なものを失った。その大事なものの幾許かを取り戻す為にUngluedを企画した」と語っています。
 最新の基本セットである第8版では色々なカードが帰ってきましたが、同時に各色の代名詞が悉く失われました。もう《対抗呪文/Counterspell(7E)》も《解呪/Disenchantment(7E)》も《強迫/Duress(7Ex)》も《濃霧/Fog(7E)》もありませんし、《ギトゥの火喰い人/Ghitu Fire-Eater(7E)》も《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(7E)》もいません。ゲームのスピードが変わり、構築からドラフトへ明らかにゲームのメインが移行している今Unhingedがリリースされるのは、とても感慨深いことです。
 とりあえず、安売りさえされていればUngluedを買っていたПсиは、Unhingedを楽しみにしようと思います。

 さて、お笑いエキスパンションの話題はひとまず置いて。現在のブロックはアーティファクトメインの「ミラディンブロック」ですが、そろそろ今年10月からリリースされる新しいブロックの情報が出始めたみたいです。HobbyJapanのサイトには、簡単な紹介と3枚のスケッチが掲載されています。まずは紹介文を見てみましょう。

神河ブロック発表
2004年 4月 8日(木曜日)

ミラディンという金属の次元をはるかに離れ、多元宇宙の片隅に、自分たちの神と激しい戦いを繰り広げている世界「神河(かみがわ)」がある。

神河物語
(カード306種類、2004年 10月 1日発売)

神河謀叛
(カード165種類、2005年 2月 4日発売)

神河救済
(カード165種類、2005年 6月 3日発売)

神河ブロック発表[マジック:ザ・ギャザリング]

 ・・・・・・ええと。日付は04月08日ですよね。
 エイプリル・フールと言うには無理がありますよ?
 絵を見ると無駄に和風なのですが・・・英語でもちゃんとアナウンスされていますし、どうやら本気の様です。Arabian Nights、Portal Three Kingdom(Portal三国志)に続いての脱西洋世界エキスパンションですが、前2つと違って原作のあるものではないからか、妙に不安感を煽られます
 スケッチ2つめの「Female Orochi bito」なんかは、時期が時期なら出版されなかったか部分だけ切られてUnglued行きだと思うのですけれど・・・。
 もうなんでもいいです。とはいいながら、またおかしなことになりそうだ、とガーベラの花の様な微笑みを浮かべて期待しているПсиがここにいますけれど。

 Псиは、反隠居状態でだらだらとM:tGを続けているヒトに《天使の祝福/Angelic Blessing》を送信します。

 

平成16年04月03日 FOOL'S MATE、御乱心

 あんなにも信じていたすべてが今崩れていく。こんばんは、Псиです。いきなりPlastic Treeの歌詞からの引用です。3月からこっち、ヴィジュ界隈では色々なことが起こりました。その中の多くは叫ぶわけでも走り出すわけでもなく、ただ黒いキモチになる事件ばかりでしたが・・・もう4月になったというのに、この嵐はまだまだ吹き荒れる様です。
 みなさんは、FOOL'S MATEという雑誌を御存知でしょうか。FOOL'S MATEといえば、ヴィジュをメインで取り扱っている古参の音楽雑誌。写真がメインのSHOXX、ファッションやWeb情報など幅広く情報を載せているCureと違い、ライヴレポートやロングインタヴューなどの読み物をメインとしたとても硬派な雑誌です。ヴィジュに所縁のある実力派バンドも多数掲載されていますから、この雑誌をヴィジュとは関係無いルートから御存知の方もいらっしゃるかもしれません。
 歴史が古いだけあって読者数も界隈への影響力も群を抜いており、昨年末にはFOOL'S MATE主催のライヴイヴェント「Beauti-fool's Fest03 現代奇想博覧会」というイヴェントが開催されました。会場もそこらのライヴハウスではなく、強気に東京ベイNK HALLで開催。会場内ではフリーマーケットを行うスペースがあったり、ライヴ自体も昼から夜までだったりと、規模は大変大きかった模様です。・・・念の為に言っておきますが、「規模」と限定したことに、特に他意はありません

 そんな、ヴィジュ好きにとってのデファクト・スタンダードである「FOOL'S MATE」の先々月号・先月号に、「一緒に雑誌を創りましょう!読者モニター大募集!!」という1ページも使ったあやしげな告知が入っていたことは、読者のみなさんなら御存知でしょう。読者モニターなんか募集しなくても、プレゼントの応募ハガキやライター宛の手紙など、読者の声を聴く手段なんかいくらでもありそうですが・・・。
 ともあれ、そのモニター募集にПсиが特にヴィジョンも無くいたずらに応募してみたところ、なんとうっかり当選してしまいました。こんな場末のサイトをご覧になっている酔狂で素敵な皆様に、今日はモニターで得た情報をこっそりリークしてしまおうと思います。ただ、情報のソースがソースなので、あまり情報が広がってしまうと面倒かつ大変なことになるのは目に見えています。ですから、その点だけお察し頂ければ幸いです。

 さて。何度かのメールのやりとりの末、モニターとしてのПсиが入手したのは、これからの雑誌の路線についての簡単な説明と6月号の表紙のラフ画像です。まずは「これからの路線の説明」というのを、今までのやりとりやПсиの推測を交えて要約すると。ヴィジュ界隈はいつに無い冷え込みを見せており、あの「Beauti-fool's fest03」をヴィジュ界隈の反撃の狼煙としたのだそうです。確かに、「はねるのトびら」発のネタバンドピンクハレルヤを抱え込んだり、土曜日20:00のTBSというラジオのゴールデンタイムに特番を持って来たりと執拗に「一般層」にアピールしていたものの、イヴェントとしての評価は今一つ。一般層に訴えかけられるものにはならず、このままではただ規模が縮小していくのみだろう、と予測したのだそうです。そこで、2004年6月号をターニングポイントとして、大幅な路線変更を計るというのです。
 Псиには難しいことはさっぱりわかりませんので、「どこの雑誌も苦労してるんだなあ」くらいの感想を持って、6月号の表紙ラフというのを見てみました。
 ・・・
 ・・・
 ・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・あー・・・・・・
 ・・・・・・・正気?
 ラフと言っても、校正が終わればこのまま出版できそうな・・・要は画像部分にアタリが割ってあるわけでもなく、見出しもちゃんと振ってある状態のもの。どうやら「表紙のイメージを見てもらえば、FOOL'S MATEがこれから目指す路線が判る」ということの様なのですが。
 確かに、とても思い切った路線変更です。それは間違いありません。
 ・・・間違いありませんけど・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・ええと。
 データ転送量を無駄遣いしてまでコトバに窮してしまうくらい、Псиはこの表紙に対してなんと言ってよいのか判りません。みなさん、特にヴィジュ好きのみなさんにお願いです。
 Псиと一緒に絶望を見て下さい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

FOOL'S MATE 2004年6月号表紙(予定)

 

 

 

 

 

 なんですかこれは
 「ROCK&GOTH PRESS」って!!CHARACTER SIDEって!!月姫って!!何より表紙が「コゼットの肖像」って!!
 ・・・もう、Псиにはコトバがありません。とりあえず、この「CHARACTER SIDE」というカテゴリに属したラインナップのあまりの判っていなさに、音楽雑誌としてもアニメ雑誌としても大成できなさそうなことだけは感じます。あとは知りません

 ヲタ界隈でゴスロリが謎のブームを迎えていることもあり、確かにヴィジュ界隈とヲタ界隈は親和性が高そうです。実際、一世を風靡した同人ゲーム「月姫」もかなりヴィジュな表現手法を取っています。バッドエンド直前セグメントのタイトルが「クリーム」だったりしたら、Plastic Treeが好きなヒトなら誰もが虚ろな笑みを浮かべる筈です。
 両者が溶け合うことは可能でしょうし、そこに網を投げることも可能なのでしょう。・・・でも、それは硬派の代名詞であるFOOL'S MATEにだけはやって欲しくありませんでしたこれが「Cure」ならまだ納得できたかもしれないのに
 ・・・口を開くのも辛くなってきたので、そろそろ〆ます。

 Псиは、4月1日が過ぎて油断しているヒトに、やわらかな祝福を送信します。

 


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