◇Пси日記◇
(Псиの日常生活で起こった出来事をつづる日記です)

◇平成16年05月◇

22:日曜日の朝[グルグル映畫館]
11:ギチギチ[Plastic+Tree]
09:Aqua[Renterer en Soi]
07:DANZEN!ふたりはプリキュア[五條真由美]
05:WISH[LUNA SEA]

 

平成16年05月22日 それでも少しだけ痛みに慣れたよ。こうして鈍くなっていくんだね。

 今日って一体。


 話によると「マリア様がみてる」の最新刊が出ているというので、仮想書店へ出かけました。ところが、どう見ても「チャオ・ソレッラ!」までしか置いておらず、最新刊があったと思しき空きスロットも確認できず、とぼとぼとコミック棚へ移動して物色。コミックを2冊買ったのでした。


 ちょっと空き時間ができたので、さっき買った志村貴子先生の「ぼくは、おんなのこ」をちょっと読んでみました。この本は短編集らしく、そして頭のお話が標題作の「ぼくは、おんなのこ」の様です。このお話がとてもアレだということはよく聴いていたので、ちょっとココロの準備をしてから読みました。
 以下に、Псиが「ぼくは、おんなのこ」を読んだ時の呟きをそのままお伝え致します(ページ数は適当です)。
 ・・・(ぱら)
 ・・・(ぱら)
 ・・・ぁ(ぱら)
 ・・・(ぱら)
 ・・・ぅ(ぱら)
 ・・・(ぱら)
 ・・・はあ。(ぱら)
 え、おわり!?
 ↑これで何を判れというのかという突っ込みももちろんあるでしょうけれど。いえ、本当にこんな感じだったんですってば。そして、なんだか気持ち悪くてたまらなくなりました。ただ、この気持ち悪さの原因が上手く説明できません。核心に近いと思われる部分は判るけど、それが核心か判らない・・・こんな風に思考がぐねぐねした時には、話を振り返ってみるのが一番です。ええと、
 1999年、異変が起こった。2ヶ月の眠りから覚めた主人公は、女性のカラダを持った自分に、義姉のカラダが男性になっていることに気が付いた。どうやら2ヶ月前、全人類の性別が入れ替わってしまったらしい。学校に行った主人公を迎える、性別の変わったクラスメイトたち。戸惑いを覚えながらも、その戸惑いを愉しんでいる自分に気付く主人公。いつか、誰よりも可愛い女の子になってやると誓いながら、主人公は眠りについた。
 ・・・以上、なのですけれど。
 この話、世界人類の性別が反転するなんて大風呂敷を広げておきながら、別段何事も無く話が終わるのです。正直、「ガラスの仮面」の劇中で「凡作」「ありふれた話」と酷評されていたシナリオ「通り雨」の方がずっとドラマに満ち溢れています
 気持ち悪さの原因は、その大風呂敷っぷりとドラマの無さのあまりのアンバランスさにある様な気がするのです。いえ、もちろん2ヶ月も寝ているなんて異常を起こしている主人公がどうして家で目覚めるのか(入院等はしなかったのか)という下世話な突っ込みから、いくら物語とはいえその前提はあまりにもやりすぎではという突っ込みまで、言いたいことはネス湖なんか簡単に埋められるくらいにいっぱいあるのですけれど。

 結局、話と同様にもやもやとした感想を抱きながら、次のイヴェントフラグを立てに行きました。


 やっとCASSHERNをみました。
 感想としては。ええと、宇多田父、あなたは正しかった
 ・・・あとは・・・駄目だ、伏字無しで語るのは難しいです。ただ、これだけは言っておきます。酷くはありません。ただ、手放しで誉められるわけでもありません。「じゃあ微妙?」と訊かれるかもしれませんが、そういうわけでもありません。正直なところを言うと、何かしらの感想は持っている筈ですが、それをちゃんと言えばどうなるのか自分でもわかりません。参考にと他の方が書かれた感想を見たら、余計に自分の立ち位置がわからなくなって
 というわけで、まとまらないながらも以下感想(読みたくないヒトは、次の段落まで読み飛ばして下さい)。とりあえず、世界観のアレさとか、雷型の雷とか、新造人間たちが叫んだ途端に城が出てきたりのフィーチャーは、ちっとも違和感を感じませんでした。もとよりフィクションだと割り切っていましたし、「そういうものなんだろう」でおしまい。少なくとも、「エアーズ・アドベンチャー」の「空から装備が降ってきた」は本当に唐突すぎてアレでしたけど、逃げるだけ逃げて仲間も倒れて、そうして辿り着いた雪山でのどうにもならない叫びに応じて出てくるお城なんて、ファンタジーとしてはとても素敵じゃないですか。新造人間が放つカバラテイストな円といい、新造人間サイドに味方していそうな何かが介入しているとか、そんなことを考えるあそびに興じてみたり。
 上でお話した様なファンタジーな部分にリアルを持ち込むヒトは、そもそもこの映画を観てはいけないと思うですが。だからといって脳内補完でだけで気が済む程話がまとまっているのかといえば、そんなこともありません。なんでカプセルから出た鉄也が一度戦った後も弱ったままなのか、倒れていた鉄也が目覚めるのを見計らってコドモが石を投げ始めたのはなんなのか、第七管区で再会した兵士の台詞は話を撹乱するだけだとか、東博士があのヘリに乗っていたのはなぜかとか、巨大ロボと城は同一なのか別なのかとか、エーゲ海が埋まるくらいにたくさんの突っ込みどころがあるです。中でも、最終的には鬱話→みんな死んで終了というのがどうにも納得が行かなかったり。(中には悲壮なものもたくさんありますけど、)基本的にはヒーローは(せめて最後だけでも)ヒーローであってほしいですし、ハッピーエンドであって欲しいのです。主人公を含めて全員が死んだ上に、全てが終わった後に世界を見渡すと何もかもがただ元に戻っただけ、というエンドはあまりにもあんまりです。ガンダムSEEDじゃないんですから。原作のキャシャーンの最後がどんなだったかПсиは知りませんが、これが原作の忠実な移植ではないのなら、キャシャーン・・・というより、ヒーローものの名前でやるべき話ではなかった様な気がします。調べてみたら案の定全然違うみたいですし
 一番の問題は、自分が弱いことを自覚しつつも、強くなろうとする気概が鉄也に無かったことかもしれません。そのフラグさえ立っていれば、たぶん最後のシーンの東博士に言い返すことができ、ハッピーエンドになれた筈なのに。・・・この映画、前半のいろんな要素が後半で驚くくらい蒸し返されるのです。その、人物構成を揺るがす程の再構成こそ、前半に嫌と言う程繰り返された戦争描写の根拠だったりするわけで、それを考えるとCASSHERNには全く無駄がありません。でも、その部分を踏んでも、2時間を超えるのは長いのではないかと思ったり。前半のバトルにすごく動きがあった所為でそう感じたのかもしれませんけれど。
 一番驚いたのは、全編CG(的装飾過多)なことにちゃんと意味があったことですか。面白かったかといわれると、素直に頷くことはできませんが。でも、映画館で観て良かったです。それは絵がすごい、大画面でないと、というだけではなくて。

 端的に言うなら、ヒーローものの名を借りた反戦映画。そして宇多田父の判断は本当に正しかった。これはどういうことかというと、紀里谷監督は「SAKURAドロップス」のクリップで「戦争とか生とか死とか」を描こうとしていた様なのです。それをミーティングで宇多田父が止めているシーンが「UH3+」に収録されているのですけれど。もちろん、CASSHERNの「ヒトの死」とSAKURAドロップスで描かれたであろう「ヒトの死」は全く違う描写にはなったでしょうけど・・・それでも、それでもあの泥臭くて痛い死にっぷりを観るにつけ、「SAKURAドロップス」のクリップが当初のコンセプトで作られていたら大変だと思った次第。
 あと、HISASHIとTAKUROの出番は本当にちょっとだけでした。壁から見ている方が見間違いでなければ、たぶん二箇所で出てきます。ただ、ファンは明らかに喜ばない役であることは折り紙付き。


 帰りの仮想電車で、「ぼくは、おんなのこ」を読了しました。
 この本の話、全部が全部「そこで終わるのか」という感想を抱くのです。さすがに全人類が生転換なんて大風呂敷は無いものの、話をある程度展開したところで唐突に話が終わってしまうのです。そして感じる気持ち悪さ。うわあ。
 「放浪息子」で感じる気持ち悪さとは別物だとは思いますが、でも全く別物でもない様な。こんなにぶっつりと切れる話を書けるというのは、あの得体の知れなさとどこかで結びついているに違いないと思ってみるのです。・・・って、邪推しすぎなのかな。


 引き続いて、仮想電車の中で「妖幻の血」の2巻を読みました。
 数日前に1巻を買っていて・・・買った理由も、鋼アニメで流れるガンガンCMで絵に惚れただけで、要は全く話を知らずに買ったわけですが。一見冬目景先生なタッチの絵ですが、中を見ると冬目景先生にはありえない作画崩れがちらほらあるので安心です(安心って)。
 それで。1巻を読んだ後、この話が面白いのか面白くないのか判断がつかなくて困っていたのです。箸にも棒にも掛からない話か、と問われればそんなことはない気がしますが、かといってずっと読み続けたいかと問われればそれも微妙。何より、凡庸な話では無いかと問われると肯定も否定もできなかったのです。
 陰陽師の家系に育って、体内に双頭の大蛇を飼っている主人公。ひょんなことから主人公の下僕となりつつも「主は下僕の奴隷」と言い放つ美少女な血吸人形、ひょんなことから主人公が所有することになった、元同僚の妻である肉吸人形・・・登場人物と絵の雰囲気と昭和初期という時代背景はうまく調和しているのに、だというのに何かが微妙なのです。

 結局、1巻だけでは判断ができず、今日になって2巻を買ってみたのですけれど。1巻は駄目と良作の境界線上を心許無く走っていた感じなのですが、2巻では灰色の白鳥が水面滑空するが如く水掻きが思い切り水面下に埋没することもしばしば。駄目です、可愛げキャラのべとべとさんとかギャグ描写が逆に裏目に出ている上に、そもそも仲間が競売にかけられるという展開もアレですし。せめてもう1クエスト終わってからでないと、知ったばかりで愛着も微妙なキャラが攫われたところで思う所も何もなく。・・・あれ?一番の問題は、ここまでまったくキャラに愛着が湧かないことなんでしょうか。うううう。
 というわけで、今後大爆発するという評判でも聞かない限り続きは買いません。買うとしても仮想古本屋さんを利用しそう。


 本当に微妙な本ばかりを読んでいる今日この頃、唯一あずまきよひこ先生の「よつばと!」2巻が大当たりでしたけど、それはあまりにも当然の話。何か面白い話は無いものかと、ぐねぐね悩んでいる日々なのです。
 たぶん、一連の微妙さの原因はあれなのです、仮想電車で隣に座っていたヒトが原因なのです。こざっぱりした高校生っぽいヒトが、Псиの隣に座るなり鞄から分厚い漫画本を取り出していて、見るともなしにちらっと表紙を見たら「部長 島耕作」だったのです。別に誰が何を読もうと構いませんが、それにしたってあまりにも微妙なその光景に、「月と六ペンス」に枝折を挟んだばかりのПсиは呆然としてしまったのです。
 そうだ、あのヒトがПсиのココロに綻びを作ってしまったのです。その綻びは、観るもの読むものすべてを微妙に感じさせるのです。そうです、そうに違いないのですっ!!

 と、躍起になって自分を納得させつつ、GBA「ゼルダの伝説1」に逃避する日々。裏のLEVEL-3ってどこでしたっけ(うろうろ)。

 

平成16年05月11日 無理して笑って←多少チック気味?←解体、しないで。←「ちゃんと{理解}してるから」

 「武刃街」をプレイしました。
 ・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・あああ、だめです。まともな感想なんか言えやしません
 そもそも積む予定だった「武刃街」を始めたのは、惰性で見ていたSMAPxSMAPが途中で見ていられなくなり、傍に置いてあった「武刃街」を何の気なしに手に取ったからなのです。すなわち、こんなに地雷の雰囲気を漂わせているソフトを、半ば衝動的に、なんのココロの準備も無しに始めてしまったのです。
 そんなПсиが正面から被ってしまった息も詰まる程の笑いの波を、Псиはどう伝えれば良いのかわかりません。
 それでも、少しは頑張ってみるです。例によって隠し(FONTを理解しない類のユーザエージェントをお使いの方は、次の形式段落をすべて飛ばして下さい)。

 とりあえず、グラフィックが異常に綺麗なのは認識していた為、OPを見ようとPS2の電源を入れたまま放置。すると、タイトル画面が出た後に唐突に異世界で立ち尽くしていたりピンク髪のGacktが。マニュアルを大して読まなかったので操作方法なんか全然判りませんが、とりあえずボタンを適当に押して割り当てを判別。あらぬ方向に必殺技を使ったりと苦悩した後に、最初の敵を斬殺したのでした。
 その後、着々と斬り続ける内にПсиなりに美しくGacktを舞わせる方法を編み出し、ジャンプ中斬り→着地後ひたすら斬り→回転斬りというパターンを生み出して遊んでいたところ、唐突に操作不能に。どうやらOPが始まったらしく、スタッフの名前の後ろに流れるのは今の自分のリプレイ。つまり、最初期のあらぬ方を向いて火を噴いているGacktとかが延々と流れ、そのあまりの格好悪さに笑い転げてみたり
 OPが終わると、唐突に寸劇開始。Gacktが師匠に「未熟者っ」とか言われました。寸劇終了。そしてまた唐突にチュートリアル開始。8つの項目に分かれていて、中身はプレイヤーが触ることなく勝手に話の進むムービー状態。ただ、チュートリアル選択直後の大きな題字と銅鑼の音が、なぜかツボにはまって笑い転げてみたり。このままでは笑いすぎて空気に溺れてしまうと判断したПсиは、4つくらい見てチュートリアルを途中退場。1つもチュートリアルを見ないで抜けられる仕様は素敵。
 チュートリアルが終わると、唐突に寸劇というには話の無い変なムービー開始。年代と場所が字幕で出てきて、Gacktが適当に映って、台詞も殆ど無いままあっさり終了。その後唐突にステージ1開始。とにかく、このゲームのキーワードは「唐突」。もしかしたら後のステージで語られるのかもしれませんけれど、Gacktが何者で、敵が何者で、敵を倒すと落とす宝珠の様なものが一体何で・・・そういった諸々は全く説明がありません
 このゲームのもうひとつの特徴は、下手に中華風にした所為で生じているおかしさです。このゲーム、敵の攻撃を攻撃で弾く(俗に言うカウンターを行う)と、画面が一瞬白く光った後に「Just 武侠!」という表示が出るのです。この間抜けさといったら。どうして「武侠」を英語にしないのでしょう。あるいは、どうして「Just」を漢字にしないのでしょう。他にも攻撃時にボタンを押し続けるとGacktがポーズを決めつつ表示される「Just 武侠!」、なんだか「無頼伝 涯」の「ユーアーヒューマン」並みにアレです。

 操作性が多彩すぎるのは慣れればなんとかなりますし、ロケーションによってはカメラが頭上から180度下を向くという頭の悪い挙動をするのも許せますけれど・・・とにかく、1話の途中まで来ても全く話が無いのが気になる点でしょうか。総じて鬼武者を意識しすぎとか。
 とりあえず、自分のテノヒラでGacktを好きに操れるということに脳内麻薬が噴出しそうな程の快感を得られるヒトなら面白いのではないでしょうか。攻撃ボタンを連打していれば進めますし。逆に、「連打がどうやってもキャンセルできない」とかの、Gacktに非の無い突っ込みはするべきではありません。あるいは、もっとポジティヴに考えるべきです。「なにかとカメラが近寄りすぎてフィールドを見渡しづらい」というのは、Gacktの美麗な姿を存分に堪能できると読み替えましょう。そんなフィルタリングを行う自信が無いというヒトは素直に鬼武者やデビル・メイ・クライを購入するのが吉。です。
 どうしてTAKARA+REDなんて豪華なタッグなのに、殆どが外注作業なんでしょうね。REDらしさなんて欠片もありません。TAKARAっぽさは・・・あー、あからさまな後追いっぷりがTAKARAですか。

 結論としては。Gackt好きはご購入するべき。ただし、\2,000を越える価格で買った場合、Псиは何の責任も取りません。・・・いえ、\2,000以内で買って「責任取れ」と言われても無理っぽいですけど(勝手すぎ)。
 絵は綺麗。操作性も慣れればまあまあ。後はとめどない微妙さ息を呑む唐突さの迷宮に、みなさんも是非。Псиはとりあえず、こんなに話の無いゲームのどこに坂本真綾が出る必要があるのか、それを見届けるまではプレイしようと思います。

 

平成16年05月09日 ゆらめくオーロラ、今にも泣き出しそう。まるで・・・さようならみたい。

 ちょっと前のお話ですけれど、コミックビームを買ってきたのです。コミックビームは月刊マンガ雑誌なのですが、もしも書店へ行っても売っていない可能性があります。これは、売れすぎて早々に品切れするわけでもそもそも流通部数が少ないから書店で見ること自体がレアなわけでもありません。公式サイトでも全く告知がありませんが、今月号は回収になったのです。
 なにせ、公式に理由が出ていない以上、理由は推測するしかありません。一番の原因とされるのが、今月号の付録。金平先生書きおろしの、ONE PIECEと鋼の錬金術師をパロったスペシャルブックケースです。これは、今まで金平先生が世に出した単行本「金平劇場」「かねひらだもの」「カネヒラデスカ?」「KANEHIRA-DEATH」を収納できるBOX。ただし、あまりにも絵がアレすぎて、友達の家の本棚にこのボックスが飾ってあったら付き合い方を考え直すきっかけになることはうけあいです。
 そもそも、Псиは金平先生の漫画を(絵は見たことがあるので、もしかしたら忘れているだけかもしれませんが)読んだことがありません。今月号のビームから始まった「がんばれ!!せせらぎちゃん」を読んだ限りでは王道というコトバも霞む程の詰め込みっぷりを発揮。軽くストーリーを紹介すると(<font>エレメントを正常に解釈するWebブラウザであれば、ここから一段落分のテキストが背景色と同じになっています。そういうブラウザを使用しておらず、今月号のビームを楽しみにされている方は、お手数+乱暴ですが次の段落まで飛んで下さい)駄目な主人公の通う学校に転校してきた美少女はお金持ちのお嬢様。天然ボケで箱入りな転校生が放っておけずに面倒を見る主人公は、見張り役のじいやの目に止まる。転校生の寿命はあと1年しかなく、その間安全に+悪い虫がつかない様に学校生活を送って頂く必要がある。そう語るじいやは、主人公の意を介さず、校内での転校生の警護を強引に押しつけた。主人公の運命は?そして、彼女の絶命まで、あと364日。
 ・・・なんですかこれは。普段ならうんざりしてしまって雑誌自体を1週間くらい封印するところですが、直後に唐沢なおき先生がいつもの感じの作品を描かれていた為、大変癒されました。海苔インフルエンザって。

 さて、そんなコミックビームの連載群の中でも気になったのが、Not a Serious Woundさんでも話題になっている「放浪少年」です。ビーム自体年単位で久し振りに読んだので、この「放浪少年」も初めて読みました。そして・・・なんというか、どういうスタンスのなんなのかが判らないまま読んでいた所、なんだか方々で話題になっているみたいなので、このココロの中のもやもやを吐露してみようと思った次第。
 方々で1巻の粗筋は出ている様ですから、Псиは今月号に掲載分の粗筋を紹介しようと思います。今までの粗筋を判った上で読むと、なんとなくすごさが倍増の予感(読みたくないヒトは、次の段落まで読み飛ばして下さい)。修学旅行の事前課題をこなそうと、友達の待つ学校へ行こうとする主人公・修一。しかし、修一の予定をよそに、どこかへ連れ出す姉の真穂。「緊張する」と繰り返す真穂の向かった先は、モデルのオーディション会場だった。真穂は「弟は女装させると女の子の様に可愛い。だから、自分とセットで合格させてほしい。ただし、どちらかだけを合格させる様な真似だけはしないでほしい」と主張。修一は「受かるわけがない」と思いながらも、モデルになった自分を空想していた。しばらくして、プロダクションから家に電話がかかってくる。どうやらオーディションに合格してしまったらしい。浮かれる真穂と、複雑な顔の修一。その夜、修一は夢を見た。少女になった自分、微笑む自分、スカート姿を愉しむ自分・・・修一が目を覚ますと、カラダに違和感を感じた。衣服を確認すると、夢精した痕跡。呆然とする修一を余所に、夜は更けて行く。
 この最後のシーン、一体なんでしょう。これ、修一くんが過剰なナルシストっぷりを示しているのか、それともオンナノコの自分に憧れを抱こうが、結局自分はオトコノコという性の自覚みたいなものを描いているのか・・・どれにしてもすごいです。タッチは軽めで明るいし、少女漫画っぽい自己主張しない主人公の内向さ加減が好きなヒトにはたまらないとは思うですけど・・・なんだか、どこか素直に呑み込めない部分があるのです。最後の3ページ(夢以降)、すごく釈然としません。単に可愛い顔してそれはやりすぎというか、展開が急かつエグくて驚いているだけなのかもしれませんけれど。
 釈然としないのがこの話だけなのか、それとも慢性的な不自然さを抱えた作品なのか、一話読んだだけでは判断できないので。・・・方々のサイトを見た上では、なんとなく後者な香りがするですけれど、読んでみないとなんとも言えませんし。

 ちなみに、回収の原因と目されるのは、金平先生と編集部のアレな勇み足の他に、安永知澄先生の「やさしいからだ」で多指症を扱ったこととか、唐澤なをき先生の「さちことねこさま」で出てくる「海苔インフルエンザ」が不謹慎とか、諸説色々とあります。いえ、海苔インフルエンザはともかく。
 公式サイトはさっさと情報開示すると良いと思います。いつまでも「好評発売中」とか言われても


 買ってきたといえば、グルグル映畫館の「ドロップス+bootleg+2」を買ってきたのです。この作品、7曲入りの音源+ライヴ映像満載のCD EXTRAなのですが、発売前から音源部分に不良が発覚していたのです。イヴェントでグルグル(正確にはwith元帥)を観た時から気になっていたПсиにとって、このCDはうってつけ。ということで予約をしていたのですが、買ったCDには交換票がくっついていました。
 どうでもいいですが、この交換票、CDを包装しているビニールの上に貼ってあり、なんだかビニールを開けたら無効な空気を醸し出しているのですけれど。開けて良いのでしょうか。なんだか恐くて仕方が無いПсиは、泣く泣くグルグルを放置しつつ、一緒に買ってきたD'espairsRayの「BORN」等を堪能することに。重くて素敵。


 買ってきたといえば、某仮想家電量販店へでかけたのです。そこでファミコン・ミニのソフトを何か買おうと、色々と物色していました。
 最初、ファミコン・ミニのソフトはなぜか対戦ができないと思い込んでいたのですが、どうやらちゃんと対戦できる様です。でも、とりあえずは一人で黙々と遊べるゲームがいいなあ、と「ゼルダの伝説」を選択。他にも何かあるかなあ、と店内をうろついていたら・・・
 ワゴン近くの棚に、不審なヒトが不審な笑みを浮かべたパッケージが大量に並んでいたのです。それは、レッドとGacktが手を組んだ謎の作品なのですが・・・
 無意識に手に取ってみて、ふと価格を見たら。
 \980
 ・・・買わないと

 というわけで、手元にはあの武刃街があります。なんてシアワセなことでしょう。でも、このゲームをプレイするとなるとXのSATURN用ゲーム「VIRTUAL SHOCK 001」初見時の妙な気負いを強いられる気がするので、今のところは積んでいます。「暴れん坊プリンセス」が一段落付くまで、武刃街はアレな楽しみとしてとっておく所存。


 深夜、ぼーっとテレビを見ていたら、テレビ東京で「ヴァンパイアホスト」というドラマを放送していました。原作が由貴香織里先生(夜型愛人専門店)、出演が小向美奈子・・・は良いとしてヴァンパイアなホストに松田悟志というのが妙にツボです。
 テレビ東京のこの手の怪奇物(「エコエコアザラク」「ねらわれた学園」「真・女神転生〜デビルサマナー」等)は円谷が特撮協力するのが普通なのに、今回は東宝制作。・・・ええと、特撮というよりは影っぽさと撮影効果だけで頑張っている様な
 眠気も手伝って、松田悟志っぷりを堪能していたら終わってしまったので、来週からちゃんと見ようっと。

 更に惰性で見ていたら始まった「先生のお時間」が、漫画的演出だけで頑張っているアニメでうんざりした上、EDが「ふられ気分でRock'n'Roll」のカヴァーで更にげんなり。寝ようっと。

 

平成16年05月07日 一難去ってまた一難、ぶっちゃけありえない。

 日曜日の朝が弱いことがあって、そういう時は「剣」の途中で起きるのです。ぼーっと「剣」を見て、こぽこぽとお湯を沸かしつつ画面を適当に見ながら顔を洗ったりしつて、お茶の準備もできたからとテレビの前で正座し直したところで♪ぷりっきゅあっぷりっきゅあっという電波な歌が始まるのです。
 その歌声は、ひとまず特撮+アニメ枠で適当にスタートダッシュ(=眠気覚まし)をかけつつ、「題名のない音楽会21」でエレガントかつハイソな日曜日を過ごそうと考えているПсиに、まさにLv.3エナジードレイン級のダメージを与えるのです。

 Псиは、ただ「剣」が見たいだけなのです。「プリキュア」はおまけなのです。なのに、なのにどうして「剣」は飛び飛びなのに、プリキュアは全部見ているПсиが、最近わからなくなってくるのです。首が90度折れ曲がった行進でお馴染みの脱力系EDの後に「題名のない音楽界21」の番宣が来ると、「死の王」を見た後と同じ位にアレな心境になるのです。プリキュアでにせプリキュアの大活躍っぷりに脱力した後に「本日は錦織健さんが、オーケストラの演奏に乗せてQueenの名曲を熱唱」とかのナレーションを聴くと、おなかをおさえながら転げまわることになるのです。今週頭の実話です

 Псиは、ときどき心配になるのです。
 もしかしたら、Псиはプリキュアが好きになっているのではないかと心配なのです。一度頭に浮かんだその考えは、ぶんぶんと頭を振っても消えてくれないのです。頭の中ではファンファーレの如く「♪ぷ〜りきゅっあ ぷ〜りきゅっあ」という音付き怪電波が駆け巡るのです。白いのと黒いのがめぽめぽしていてサンダーなのです(落ち着いて下さい)。

 同じ白と黒でも、こっちだったら大歓迎なのに。・・・よおし、月姫話の後は黒夢解釈したプリキュアを(もっと需要がありません)。「IN SKY」→「意志薄弱」→「白と黒」→「romancia」とかで、超絶耽美なプリキュア話。うわあ、おもしろそう(やる気なく両手を挙げながら)。


 LUNA SEA投票の内、片方が始まった途端に締め切られている状態になっていました。投票した途端に「この投票はもう終わっています」とかのあんまりなメッセージを見た方、本当にごめんなさい。
 あと、メールアドレスをなんとかしてみました。少し前にこの界隈の偉い方から「アドレスが生きてない」と言われたのですが、SPAMメールやちょっと前に募集した企画宛のメール等、来るメールはちゃんと来ているのです。おそらく、メールサーバの設定がおかしなことになっているのではないかと思うのですが・・・Псиではどうにもならないので、新しいメールアドレスを取得しました。
 というわけで、メールアドレスをseraphita@msx.ruに変更しようと思います。今までのseraphita@mail.ruも生かしておきますが、表立ってはmsx.ruのアドレスを表記していこうと思います。Псиへのメール周りで困った方、本当にすみませんでした。


 まきりゅさんの刺客発見(いいがかり)。いえ、名前が似ているだけですけど。

 

平成16年05月05日 ひとりきりのじぶんがいた。くらいめいろのなか、じぶんのいばしょさえもわからずに、いきばしょもわからずに。

 と、全然予定を踏襲しないПсиでした。ごめんなさい。こんばんは。
 世がゴールデンウィークなんて言われ始めた頃から得体の知れない微熱に浮かされ、L'Arc-en-CielのSMILE DVD収録のレコーディング風景をぼーっと見ながら「tetsuが他のメンバーと喋るシーンがあまり無い」という部分で妙な邪推を浮かべたり、だるだるしながら着うたを作ってみたらサビでもリフでもなく何の面白みもない部分30秒を切り出してしまい、それでも聴いてみたらそれはそれで面白く感じて来たり、Laputaの「CLIPS OF CRUNCH LOOP」を見ながら必要以上に悦に入ったり、暴れん坊プリンセスに今更嵌まったり、そうかと思えば同時進行で「Fate/stay night」と「サクラ大戦〜熱き血潮に」と「Lasting Snow」を進めていたりで、つまるところもう駄目です。彼岸も間近。

 暴れん坊プリンセスは、なんとなくLinda3よりもヒトを選ぶ気がします。2話が終わる頃までに桝田演出とフュージョンできないと、「1Fから4Fまである広大な城の中から、どこにあるのかも判らない倉庫を探し出す」「マクロのマップに表示される全部の箇所をフラグ立ての為に訪れる」「階段の最上部が妙に捻じれている為、区画から出られなくて四苦八苦する」等の推理よりも手間優先なクエストの波状攻撃に晒されて、途中で挫折してしまう可能性もあるかも。
 でも、どこかの要素さえ好きになってしまえば、必要以上にハマってしまうのは請け合い。広大なマップをうろうろする辺りは初代DQIIIで徒党を組みつつのたのたとアリアハンの城下町を歩いた頃を思い出すПсиは、最早有無を言わさずハマっているのでしょう。流石は桝田演出。

 ただ、天外やLinda3、屍を越えたからといって、これはこれで強い個性があるので油断は禁物。あと、「あと2回しか龍鎮めの秘術は使えない」という要素からシミュレーションを想像するかもですが、かなり純然たるRPGなので安心なり心配なりすると良いです。
 困ったことに、仮想関東のSofmapでは軒並みワゴンで\1,000以下で投げ売りされているらしいので、見かけたら試してみるのも良いかも。


 今日は、DVDを流しながらお部屋のおかたづけをしていました。クリップ集を中心にセレクトして、ラインナップは以下の通り。

  • SMILE DVD[L'Arc-en-Ciel]
  • ECLIPSE I+II[LUNA SEA]
  • CLIPS OF CRUNCH LOOP[Laputa]
  • 第七実験室 予告編〜マグロ[cali≠gari]
  • best (DVD)[クラムボン]
  • PRINCESS BELIEVER[鬼束ちひろ]

 クリップ集とか言いながら最初はクリップ集じゃありませんが、逆に言うとクリップ集じゃないのは最初だけ。・・・cali≠gariも微妙かも。
 いいなあ。LUNA SEA、ソロ前もソロ後も格好良いなあ。今の河村隆一を知ってしまっていると、「ROSIER[ロージア]」以前のクリップは大変アレですが、それはそれとして素敵です。「IN MY DREAM[WITH SHIVER]」のラピュタちっくな服で膝立ちで風を受けるRyuichiも、「BELIEVE」の妙なストレートで暴れるRyuichiも、どれも素敵です。目一杯笑いますけど素敵です
 他のメンバーももちろん素敵。特に「BELIEVE」の真矢なんて、次回の「行列のできる法律相談所」にゲスト出演するなんて思えない程ヴィジュヴィジュしてます。久し振りに大笑いしつつ、それでも「gravity」から「LOVE SONG」までの異常にお金がかかってそうなクリップを見て、妙にしんみりしてしまったり。

 というわけで、だいぶ遅くなりましたが投票スタートです。接待向け映像作品と、一人で見るのに適した映像作品の二つについて訊いてみようと思います。ECLIPSEが「初期を笑う為の作品」になるか、それとも「一人で静かに思い出に浸る為の作品」になるかが興味深い辺りかも。
 今回も、どんなヒトを接待するかによって違うでしょうけど・・・ただ、「家にヒトを集めてLUNA SEAの映像作品を上映」という時点で、家に集まったヒトはヴィジュ好き以外に有り得ないと思うです。というわけで、相手がLUNA SEAを必要以上に知っているか、それともメンバーを三人しか言えないくらいに無知かはさておいて、場面的には「ヴィジュ好きの集合」という想定が良いかもです。
 今回の投票期間は来週末までにします。複数投票とかは、良心とかのあやふやで面倒そうなものと御相談した上で、適当にどうぞ。


 そして、前回投票の結果。「COMPLETE BOX発売記念」ということで始めた「初心者が最初に手にするべきアルバム投票」でしたが・・・一人勝ちの「MOTHER」を追うのは誰か、というまさに初心者にもわかりやすい展開に。「MOTHER」といえば「ROSIER[ロージア]」「TRUE BLUE[トゥルーブルー]」「MOTHER[マザー]」といったシングル曲(最後の「MOTHER[マザー]」は後発シングルですが)を擁し、LUNA SEAが一気にブレイクしたアルバム。終幕まで付き合ったファンの中にも、「ROSIER[ロージア]」〜「MOTHER」の頃にLUNA SEAを知ったヒトはかなり多い筈です。
 最初に「MOTHER」を追っていたのは、最後に発売されたベスト盤「PERIOD」でした。「ROSIER」以降のシングル曲を網羅しつつ、アルバム「MOTHER」から「LOVELESS」を収録、そしてライヴではお馴染みの曲「PRECIOUS...」「dejavu」「BELIEVE」「WISH」は新しく録り直しという、初心者にも上級者にも嬉しいアルバム。しかし、何日かで「PERIOD」は思い切り失速。もしかしたら、河村隆一テイスト溢れる+リズムが微妙に緩くなった再録曲にトラウマを感じたヒトたちが、予想以上に多かったのかもしれません。

 その後は混戦状態・・・というよりも「MOTHER」にのみ票が入る日が続きつつ、気が付けばいつの間にか「STYLE」が追う展開に。「STYLE」は「MOTHER」の次に出たアルバムで、シングル曲も「DESIRE[ディザイア]」「END OF SORROW[エンド オブ ソロウ]」「IN SILENCE[イン サイレンス]」の3枚を擁しています。シングル「DESIRE[ディザイア]」は河村隆一の歌唱法に変化の兆候が見られたシングルで、アルバム「STYLE」は構成的には「MOTHER」とシンクロする部分を見せつつも、Ryuichiが河村隆一特有のねちっこい唱法を実装し始めたりと、色々なものの過渡期となるアルバムでした。このアルバムを「転生前夜」と見るか「解凍実験開始」と見るかはヒトそれぞれですが、メンバーがソロ活動を始める直前のアルバムということもあって、普通に人気のあるアルバムです。

 「MOTHER」→「STYLE」の1位2位がほぼ確定した後、他のアルバムにちょっとずつ票が入り始めた所で投票期間終了。0票のアルバムは無い状態で終了しました。
 とりあえず、結果を見てみましょう。アルバム名の後の[]で囲まれた数字が得票です。あと、ちょっと解説を付けてみましたが、あくまでПсиの価値観によるものなので鵜呑みにしない方がよさげ。

  1. MOTHER[18]:4枚目。LUNA SEAがブレイクしたアルバムであり、世間的にもこれで入門したヒト多し。10曲でうまく流れがまとまっている上、それまでのアルバムには見られなかった重厚感や安定感を装備。シングル曲を置いても、「LOVELESS」「FACE TO FACE」はその後のライヴ定番曲。
  2. STYLE[13]:5枚目。「MOTHER」の路線を踏襲しつつ、より黒く、ドラマチックになった印象のアルバム。シンプルで重厚な「MOTHER」よりも幅は拡がりつつも派手さは抑えられているという、通には堪らないアルバム。だからと言って聴き辛いかといえば、そんなことは決して無い。黒系相手には一番お薦めかもしれない。
  3. NEVER SOLD OUT[6]:8枚目。「SHINE」の後にリリースされた、2枚組のライヴベスト盤。「SHINE」後だというのに「SHINE」収録の楽曲は「Time Has Come」「STORM」「ANOTHER」「I for you」「UP TO YOU」だけ(24曲中05曲)という、かなり選曲に気合の入ったアルバム。「FACE TO FACE」「RA-SE-N」等の重くて激しい曲、「Loveless」「Dejavu」等のライヴ定番曲、「G.」「IN FUTURE」等の普通に激しい曲から、「真冬の野外」での「SILENT NIGHT〜MOON」を収録するなど、判るヒトには大変美味しい選曲。有名なシングル曲も多く収録されており、初心者にも優しい。
  4. SINGLES[4]:6枚目。1枚目に「BELIEVE」から「IN SILENCE[イン サイレンス]」までの全シングル曲、2枚目にカップリングをすべて収録した2枚組。知名度の高い曲ばかりではあるものの、やはりシングル曲ばかりでは大味になりやすく、カップリングは極めてマニアック。どちらかというと、「MOTHER」後にLUNA SEAを知りながら、シングルを全部買い揃える気力の無いヒト向け。ライヴ定番曲「SLAVE」「Dejavu(ライヴ版)」が収録されている為、「IN MY DREAM[WITH SHIVER]」のシングルを持っていないヒトには重要。
  5. LUNACY[3]:9枚目にして、最後のオリジナルアルバム。シングルでは「gravity」「TONIGHT」、そして「007〜The World is not Enough」の日本版ED「Sweetest Coma Again」を収録。CDの装飾を(写真は別として)必要以上に過剰にしなかったLUNA SEAが、このアルバムでは謎のギミックを多数実装(限定版のみ)。楽曲的にも変化球だらけで、今までとは比較にならない程幅を拡げていながらも、大変聴きやすいアルバム。1曲目が「そう 世界はまだ 朽ちてないよ」で始まったり、「MOTHER」からの定番となった長尺の曲「VIRGIN MARY」も悲愴さは無かったりと、かなりポジティヴ+暗さの薄い構成。このアルバムで入ったファンが過去のアルバムをどう評するかは判らないながらも、「色々やってる割に聴きやすい」という評価はヴィジュ好きだろうが一般人だろうが変わらない筈。
  6. IMAGE[3]:2枚目にして、メジャー初アイテム。このアルバムでメジャーデビューとなるので、当然シングル曲は1曲も無いが、ライヴ定番曲「Dejavu」「MOON」「WISH」や、各方面に影響を与えた曲「VAMPIRE'S TALK」等を擁した重要なアルバム。最初の「CALL FOR LOVE」を経て「Dejavu」「MECHANICAL DANCE」がアップテンポで誰でも馴染める代わりに、その後はテンポ的にも構成的にも緩めの曲が続く為、ヴィジュ好き・・・それも、浮遊感満載の中間系テンポの曲(昔の名古屋系とか)に慣れたヒトでもなければ、アルバム全曲に慣れるのは難しいかもしれない。それでも、判り易い曲も激しい曲も、同じリフで延々と弾き続ける様な曲も、全てが初期LUNA SEAの構成要素だったことは間違い無く、このアルバムは当時のLUNA SEAの全部を凝縮している。万人向けとは言えないかも。
  7. PERIOD[3]:10枚目。「ROSIER」以降のシングル曲を網羅し、更に数曲の新録を含めたベスト盤。新録曲のギターのアレンジは正に絶品であり、加えて「WISH」や「PRECIOUS...」などはライヴに即したアレンジとなっている。ただ、Ryuichiの歌唱法の変化や「BELIEVE」のバイオリンパートの欠落、「PRECIOUS...」の(オリジナルと比較したら)ゆっくりさなど、コトバに窮した古参ファンも多い。唯一終幕シングル「LOVE SONG」が入っていることもあり、聴きやすさや収録曲の知名度なども鑑みると大変敷居の低いアルバム。
  8. LUNA SEA[2]:1枚目。インディーズでリリース。重要な楽曲は「FATE」「TIME IS DEAD」「BLUE TRANSPARENCY〜限りなく透明に近いブルー」「MOON」「PRECIOUS...」辺り。頭と最後がアップテンポな割に、その間の曲は「IMAGE」以上に敷居が高め。そこに加えて、(当時の)インディーズ盤特有の、音の密度の薄さが手伝って、あまり万人向けとは言えないアルバム。インディーズの頃の勢い(言い替えれば若さ)や激しさをひしひしと感じる。
  9. SHINE[1]:7枚目。シングル曲「STORM」「SHINE」「I for you」と、映画「ムーラン」の日本版ED「BREATHE」を含むアルバム。ソロ活動後ということもあり、Ryuichiは完全に河村隆一スイッチがONに。また、収録曲もソツは無いながらまとまりすぎた感があり、ファーストコンタクトで印象に残る曲と残らない曲の格差が激しいアルバムでもある。しかし、発表当初はファンの間でかなり物議を醸し出したシングル「SHINE」が、実はライヴではしっかり一体化できる曲であることを認識できたり、リアルタイムでLUNA SEAに付き合ってきたヒトにはいろんなイヴェントを思い起こさせるアルバム。
  10. another side of SINGLES II[1]:11枚目。「STORM」以降のシングルのカップリングを収録したアルバム。やはりマニアックな曲が揃っていて、これを単品で聴いた初心者がどんな反応を示すのか、あまり想像ができない。メジャー唯一の日本語タイトル「この世界の果てで」を含んでいる辺りが見所かも。「LOVE SONG」のカップリング「INTO THE SUN」「UNTIL THE DAY I DIE」は「本当にこれでLUNA SEAは終わるのか」と思わせる程にとんでもない曲ながら、「LOVE SONG」と一緒にパッケージされていた方が効果は大きい筈。
  11. EDEN[1]:3枚目。シングル「BELIEVE」「IN MY DREAM[WITH SHIVBR]」を収録。ライヴで重要な曲としては「JESUS」「providence」「STAY」辺り。「IMAGE」よりもかなり緩急がきっちり付いている上、「MOTHER」以降に顕著な重厚さやストイックさはかなり薄め。その結果、LUNA SEA史上類を見ない大変ポップなアルバムになっている。これで入った後に「MOTHER」を聴けば普通に驚けそう、という点からも、下手なアルバムよりは余程初心者向けな筈。LUNA SEAにはたまにトラックを跨いだ連携曲を持ってくるが、EEDENにもその要素がある。「LUNA SEA」の2曲(「THE SLAIN」「CHESS」)ほど強引ではなく、「STYLE」の2曲(「1999」「END OF SORROW」)ほど関連性は強くない。そんな「EDEN」の2曲(「STEAL」「LAMENTABLE」)の連携の美しさは今でも語り草。「MOTHER」以降の音の重さに慣れる前に聴いた方が良いかもしれないアルバム。

 ああ長い。というわけで、Псиにとって初心者向けのアルバムは「NEVER SOLD OUT」「PERIOD」「EDEN」辺りだったのですけれど、見事に間違えました。あはははうわあん(情緒不安定)。「EDEN」なんか惨敗の極み。
 というわけで、投票頂いた方、投票はしないながらもなんとなく様子を見ていた方、LUNA SEAがちっとも判らないので適当にご覧になっていた方、みなさんどうも有り難う御座いました。以下、頂いたコメントをアルバム毎に列挙します。

  • MOTHER
    • 何度もキキマシタ(どうでも良い , 内緒)
    • やっぱり代表作(生活の基盤はヴィジュ , 氏ね)
    • 隆一に変貌する前のRYU様最後のアルバムです。でも、好きなのはLUNASEAですが。(好きだけど全てじゃない , アニヲタキモい)
    • 無難というかこれが一番入りやすいかと(好きだけど全てじゃない , ヲタだけど痛いのは嫌い)
    • 良くも悪くも無難かと…私はEDENが好きですが。(好きだけど全てじゃない , ヲタだけど痛いのは嫌い)
    • 名盤だと思ってます。(生活の基盤はヴィジュ , ヲタだけど痛いのは嫌い)
    • 無難な線で。自分が最初に聞いたのは「IMAGE」ですが。(よく知らない , ヲタだけど痛いのは嫌い)
  • STYLE
    • ハジメテの人なら聴きやすいこのあたりがいいのではないかと。(好きだけど全てじゃない , 内緒)
    • LUNA SEAで最初に買ったアルバムだから。(好きだけど全てじゃない , ヲタだけど痛いのは嫌い)
    • 名盤(好きだけど全てじゃない , ヲタだけど痛いのは嫌い)
  • NEVER SOLD OUT
    • ある意味でLUNA SEAの集大成かなぁーと。(生活の基盤はヴィジュ , 内緒)[※注:もう一件のコメントは、投票した方から「書き途中で送信した」という自白がありましたので、ここには掲載しません]
  • IMAGE
    • 名曲揃いだから。(生活の基盤はヴィジュ , ヲタだけど痛いのは嫌い)
  • PERIOD
    • やっぱベストだし、わかりやすいんじゃないかと。(好きだけど全てじゃない , アニヲタキモい)
    • これしか持ってないので…。(生活の基盤はヴィジュ , 氏ね)

 やっぱり、自らの経験も踏まえて「MOTHER」「STYLE」を推した方が多いみたいですね。というわけで、LUNA SEAに興味がありつつも「COMPLETE BOX」を買う程ではない、という方は是非是非参考にして下さいませ。もちろん、LUNA SEAをよく知らないながらも「COMPLETE BOX」を予約してみた、という方も是非是非(どれだけいるのか判りませんが)。


 さて、もうひとつの投票ですが、予想に反してメールが何通か来たので割と満足め。でも、掲示板の方が見るも無残なので、アドレスを晒すことに。期間は・・・ええと、次の土曜日が終わるまで。
 というか、他にも色々とお話しようと思いましたが、LUNA SEA関連が以上に長引いたので、また後日。04月のライヴレポートとかも、たぶんその内こっそりと(最低)。

 


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